ハンドルにしがみつかない
どーも、昨日の練習で久々の筋肉痛に苦しむムーです。
やったことない人は信じられないかもしれませんが、ジムカーナは意外と体力使います。
昔、始めての練習会で走り回ってたら真冬に水分補給2L以上 若かったにも関わらず翌日は筋肉痛で動けなくなりました。
運動不足のつもりはありませんでしたがガチで動けなくなりましたね。
バイクがスポーツだと認識した瞬間でした。
まあ今は慣れで年くっても、体がダルくなるか酷くても並みの筋肉痛で済んでます。
体力使うと言っても一回あたりの走行時間が短くモトクロスよりは楽ですね。このあたりが高齢の現役選手が多い理由だったりします。
それ以外にもメンタルや経験が大きなアドバンテージになるなど色々ありますが・・・
さて上記の通りバイクはスポーツです。
移動手段として乗るだけなら、安楽な乗り物ですが
スポーツライディングだと文字通りスポーツになりますので体力や筋力はある程度使います。
ある程度です。
モータースポーツは陸上や柔道といった身一つでやるスポーツに比べ乗り物がかなりの負担を担ってくれます。
先天的な突出した筋力が性能になる陸上と違い、どちらかと言えば体力より技術や感覚が重視されます。
しかしそれでも、筋力は無関係ではありません。
バイクを走らせて強くブレーキをかけると、人間の上体が前に持っていかれます。
逆に急激な加速をすると人間の上体は後ろに持っていかれます。
慣性の法則ってやつです。
重く加速力の強い大型バイクのほうが、これが顕著に出ます。
前回、ポジションが変わるとバイクの動きが変わると説明しましたが 重心位置が変わるとバイクの特性が変わります。
加減速のたびに体を持っていかれると安定したライディングはできません。
まあ信号停止や発進で頭振り乱してるライダーは普通見ませんけどね
加減速の〃G〃を無意識でも支えてます。
だがそれをハンドルにもたれ掛かって腕で支えるのは宜しくない。
減速は腕をつっかえ棒にして
加速はハンドルにしがみついて
これを旋回中にやると、バイクが行きたがる力を殺します。セルフステアを殺すというやつです。
ハンドルは操作する為にあるのです。
ライダーがしがみついたり、もたれ掛かったりする為にあるのでないのです。
乗馬でいう馬に意思を伝える手綱です。しがみつくと馬は意思を読み取れず混乱します。
では上体はどこで支えるかというと『下半身』で支えます。
減速Gは前のめりになる上体を背筋で戻し 上体の体重をニーグリップやハングオフスタイルなら片膝を使いタンクからGを下に逃がしてやります。
加速Gは腹筋を使い後ろに反る上体を前に戻してやり、脊椎→尾骨→シートへと下に逃がしてやります。この時ニーグリップはそれほど重要じゃありません。
背中のフォームがエビ反りだと上体の体重はシートに落とせません。
少し猫背で腹筋を使いシートに落とします。
前後に移動する慣性力を人間が下に押さえる力『荷重』に変換してやるのです。
ライダーの姿勢を安定させると同時に下に荷重落とすことによってサスペンションが縮みタイヤを路面に押し付けて安定感と瞬間的なタイヤグリップの向上が得られます。
『タイヤを潰す』とよく表現されます。
ではキチンと下半身で支えられてるのかテストしましょう。
注: 公道でやるなら、周囲に誰も居ないこと安全を確認して行って下さい。
普通に加速し左手を離し右手だけで操作し強めのブレーキをかけて下さい。
発進でクラッチを繋いだら、すぐに左手を離しフル加速してください。
どうでしたか?上体がグラつかずにスムーズに走れましたか?止まれましたか?
片手運転ではハンドルを押さえることができません。
必然的に下半身で支えることになるのです。
これを利用して練習ができます。
加減速を繰り返すコースか、公道ならワインディングなどで片手で走ると自然と下半身の使い方が強化されます。
公道ならアクシデントに何時でも対応できるように左手をグリップから少し浮かせるだけで良いでしょう。
スポーツの基礎は足腰にあり、バイクも例外ではないのです。